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ギフトユアライフ 【研修会】 起業家インキュベーター 折口 雅博氏を招いて社内研修会を開催

2022年3月4日にブロードキャピタル・パートナーズ株式会社
起業家インキュベーター 折口 雅博さんにお越しいただき、研修会にご登壇いただきました。

折口さんの事をご存知の方も多いのではないでしょうか。
簡単に略歴をご紹介します。

折口さんは、防衛大学卒業後、IT企業を経て大手商社に入社。商社マン時代に、巨大ディスコ「ジュリアナ東京」(東京・芝浦)をプロデュース。翌年利権争いに巻き込まれて4000万の借金を背負って経営から離れ、商社も退職。それから2年後、六本木にディスコ「ヴェルファーレ」を開業。大半の借金を返済するも、降格人事を受け退職。
1995年、人材派遣会社である株式会社グッドウィルを設立。1999年、グッドウィル・グループ株式会社として店頭公開するとともに、コムスンを子会社化し介護事業をスタート。創業10年目(2004年)に年商1400億円、12年目に年商7700億円、拠点数2500、従業員数10万人のグローバル企業まで成長させた。創業12年目での年商7700億円は、日本の企業歴史上最速。

今回の研修内容は、管理職向けに、会社を発展させるために必要な要素やリーダーシップについてお話を頂きました。

目の前にある資源を使って最大限の成果を出す事は、誰でもできる。それをどういう風に変えていくかの考え方を持ち、実践することで価値が出る。
その成果を出すために重要なことは、本質をつかむことである。「戦略」の間違いを「戦術」で修正できないのと同じように、枝葉の部分にいくら力を入れても、本質をつかんでいなければ成功することはできない。ボウリングのセンターピンに例えて、センターピンを倒さなければ、ストライクは取れない。このセンターピンを確実に倒し、後ろのピンも倒すことを実践する。

例えば、ディスコのセンターピンは何か?
芸能人が来るからとか、ディスコが広いとか、音楽が良いとか、お酒が良いからではない。ディスコはお祭りなんだ。常に人が満員であることがセンターピンであり、平日も週末も毎日毎日、人が一杯いるにはどうしたらいいか、その戦略、戦術を考え実践した。
その結果、実力が爆発し、成功したと実感したのは、招待券も配らずに満員になった、オープンして初めての金曜日であったとのこと。

また人材のアウトソーシング(人材派遣)を行っていたグッドウィルのセンターピンは、マッチング力と金融力である。マッチング力は100人面接をすれば99人採用が出来たこと、つまり多くの人材を確保が出来たことで、欠勤などで仕事の空きができても、直ぐに補充できたことにある。一方、金融力とは資金繰りである。特に軽作業請負の場合、働いた人に給料を出すのが先になり、企業からの案件の収入は、入金まで時差があるという構図が現場にはあった。つまり、案件を受ければ受けるほど、資金繰りが厳しくなるのである。その解決のため、ベンチャーキャピタルと銀行融資により多額の資金を調達するとともに、管理する人材の登用は勿論、徹底した焦げ付き管理により、さらに金融機関からの信用をあげることに成功した。つまりセンターピンは1つとは限らず、何がセンターピンなのかを見極め、そのセンターピンを倒し、後ろのピンも倒すことが重要なのであり、これを常に実践してきた。

また事業展開する上で、人の教育など、7割出来るとわかれば走れ、ナレッジシェアで8割5分になる。賞賛→やりがいのポジションを与える→見返り(金銭)この順番が大切で、且つ成功事例を共有、成功事例を横展開することで、必ず成功・成長できる。

そして、事業を行う上で、様々な逆境があるが、地位やプロジェクトのポジションを外した、外されたなどプロスペクトは出来ない。利害関係が違う人生もあるし、同じ土俵で勝負しなくていいので、常に次を切り開いていく事が大事である。

事業の発展で、最も大切なことは、根底にあるのは企業理念の共有である。
例えば、絶えまぬベンチャースピリット、カスタマーファースト、積極果敢に攻めよ、守りは負けの始まり成り、など会社理念の浸透が土台となる。
事業の成功は、ラッキーではできない。確たる企業理念を潜在意識に叩き込み、心から想いを伝えれば、心が打たれ、想いが伝わる。だから高いレベルで、志しを高く持つことが大切である。

以上のような事を学ばせていただいた日となりました。

【講師プロフィール】
折口 雅博(おりぐち まさひろ)
1961年、東京生まれ。防衛大学校理工学専攻卒業後、日商岩井(現・双日)入社。 同社で「ジュリアナ東京」を企画、プロデュース。95年、グッドウィル設立。続いてコムスンの事業を展開。 99年、グッドウィル・グループ株式会社店頭公開。2004年、東証一部上場、日本経団連理事就任。05年に紺綬褒章、06年に日本赤十字社社長賞、 07年に厚生労働大臣賞を受賞。07年、年商7700億円、拠点数2500、従業員は10万人を超える。08年、同社を退社し渡米。ニューヨークの最高級レストラン「MEGU」を国際展開。12年、格付け機関AAHSからシックススター受賞。
現在、ニューヨークと東京に拠点を持つブロードキャピタル・パートナーズのCEO。起業家インキュベーターとして、日本の起業家に対してコーチング、及び日米の企業に投資アドバイザリーを行っている。
著書に『起業の条件』(経済界/1997)、『折口雅博50の逆説』(東洋経済新報社/2000)、『「プロ経営者」の条件』(徳間書店/2003)、『アイアンハート』(昭文社/2020)がある。